Last updated: June 7, 2017

京都大学 固体量子物性研究室

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ようこそ京都大学 固体量子物性研究室ホームページへ!!

固体量子物性研究室は前野悦輝教授・石田憲二教授・米澤進吾助教・北川俊作助教のもと、総勢約20名で活動をしています。


お知らせ

修士課程・博士後期課程への入学や、当研究室で担当している課題研究Q4(卒業研究)、課題演習B4に興味のある方は、研究室スタッフまでお問い合わせ下さい。


News

鉄系超伝導体BaFe2(As1-xPx)2のネマティシティに関する論文が Journal of the Physical Society of Japan のMost Cited Articles in 2016 に選ばれました。 1年間無料で読むことができます。

日本物理学会春季大会 (2017年3月17日〜20日 大阪大学) で当研究室のメンバーが発表します。講演タイトル・番号はこちら

逆ペロブスカイト酸化物における初の超伝導体Sr3-xSnOの発見についての論文がNature Communications誌に掲載されました。当研究室のD2のM. Oudah君、M2の池田君、M2(フンボルト大学からの交換留学生)J. N. Hausmann君が中心に実験をした仕事です。

スピン三重項超伝導体Sr2RuO4から強磁性体SrRuO3へのスピン三重項超伝導対の直接注入とその観測に成功しました。論文がNature Communications誌に掲載されました。当研究室のPDのAnwarさんが中心となって行った仕事です。

2016年10月11日、トポロジカル超伝導体の可能性が示唆されている超伝導体CuxBi2Se3の比熱の回転対称性に関する論文 Thermodynamic evidence for nematic superconductivity in CuxBi2Se3 がnature Phys.誌に掲載されました。
同誌の注目論文を紹介するNews and Viewsに紹介記事が掲載されたほか、 京大HPにプレスリリースが掲載され、 京都新聞日刊工業新聞で紹介していただきました。

京大基礎研究物理学研究所の研究会「超伝導研究の最先端: 多自由度、非平衡、電子相関、トポロジー」 (2016年10月10日〜12日 京都大学基礎物理研究所)で当研究室のメンバーが発表します。

日本物理学会秋季大会 (2016年9月13日〜16日 金沢大学) で当研究室のメンバーが発表します。講演タイトル・番号はこちら


Recent Topics

超伝導体U6Coの小さなスピン帯磁率とパウリ常磁性効果の欠如[2017年6月]

我々はU6Coに対して59Co核磁気共鳴(NMR)を行い、微視的観点からスピン帯磁率を調べました。 その結果、スピン帯磁率に相当するナイトシフト(NMR共鳴線のシフト)の超伝導状態での減少が極めて小さいことを見出しました(図)。 しかもその変化は超伝導の反磁性によって定量的に説明され、スピン帯磁率の減少に起因する変化はより小さいことを示しました。 この結果は、スピン帯磁率自体が小さいことを示唆し、パウリ常磁性効果の欠如と整合的です。 この結果はJournal of the Physical Society of Japanに掲載されました。 当論文はOPEN SELECTですので、どなたでも無料で閲覧することができます。詳しくはこちら

2017年6月のTopics 超伝導体U6Coにおける59Co NMRナイトシフトの超伝導状態での温度変化。
逆ペロブスカイト酸化物における初の超伝導体Sr3-xSnOの発見[2016年12月]
ABO3の化学式で表されるペロブスカイト酸化物は、2種の金属イオンを持つ酸化物としては最もシンプルな構造を持ち、物質科学・地球科学などにおいて非常に重要な物質です。まさに酸化物の代表選手といっても過言ではありません。実はペロブスカイト酸化物には、イオンの価数の正負を逆転させた「兄弟」であるアンチペロブスカイト酸化物という物質群が存在します。このアンチペロブスカイト酸化物はB金属イオンの価数が負になっているなど、通常の酸化物とは異なった性質を持ち、トポロジカル物質である可能性も指摘されています。我々は、アンチペロブスカイト酸化物Sr3-xSnOを合成し、この物質が約5 K以下で超伝導を示すことを発見しました。これは、アンチペロブスカイト酸化物で見つかった初めての超伝導です。また、理論グループとの共同研究で、この物質がトポロジカル超伝導体である可能性を指摘しました。本成果はNature Communications誌に掲載されました。当研究室のD2のM. Oudah君、M2の池田君、M2(フンボルト大学からの交換留学生)J. N. Hausmann君が中心に実験をした仕事で、理論解析については京大の佐藤教授・名古屋大の小林助教らと共同研究をしました。(下図は当該のNature Communications論文より引用。)
2016年12月のTopics Sr3-xSnOの超伝導
超伝導体Sr2RuO4の精密なスピン磁化率測定[2016年11月]

超伝導体Sr2RuO4ではスピン三重項対の実現が期待されていますが、ab方向の上部臨界磁場が異常に抑制されて一次相転移で超伝導が消失するなどの、これまでの仮説では理解できない現象が報告されています。 スピン三重項対の実験的根拠の1つとして、スピン帯磁率に対応する核磁気共鳴(NMR)のナイトシフト(共鳴線のシフト)が超伝導状態で減少しないという結果があります。この結果を検証するために、当研究室において、 測定精度を向上して99Ru核のNMRを改めて行ったところ、超伝導状態でスピン磁化率がわずかに増大することが明らかとなりました。 その一方で、一次相転移に伴ってNMRスペクトルが不連続に大きく跳ぶなどの異常が存在して99Ru NMRでそれを見逃している可能性が完全には排除できません。 99Ru核の結合定数は大きいので、この可能性の検証には広範囲なスペクトルの測定が必要ですが、信号強度が弱い99Ru NMRではそれは容易ではありません。

今回我々は、17O核を同位体置換したSr2RuO4に対して酸素核磁気共鳴を行い、一次相転移の領域も含めてナイトシフトを測定しました。 17O核は99Ru核に比べると電子との結合が小さく、かつ信号強度が強いことから、スピン帯磁率の大きな変化の有無を判別するのに適しています。 その結果、どの測定磁場においても、ナイトシフトの減少などの異常は検出されませんでした。 スピン一重項対の場合でも、共鳴線のシフトは観測が可能な範囲に収まるので(下図)、今回の結果から、スピン帯磁率が一次相転移に伴って突然減少する可能性がより低くなったと考えられます。 しかしながら、依然として磁場によるSr2RuO4の超伝導の抑制は未解決の課題であり、今後の研究の進展が望まれます。

この結果はPRB誌に掲載されました。

Sr2RuO4における17O NMRスペクトル
Sr2RuO4における17O NMRスペクトルの温度変化。ab方向の1.3 Tの磁場下(一次相転移)で得られた結果である。 Sr2RuO4には異なる酸素サイトが存在するため、ab方向の磁場では3本の共鳴線が観測される。 中央の共鳴線[O(2)サイト]を基準にとることにより、他の2つのサイトの精密なナイトシフトが得られる。 下向きの矢印はスピン一重項対の場合に期待される共鳴線の位置を表す。

What's New

2017/06/07
最近のトピックス一覧発表論文リストを更新しました。
2017/04/25
メンバーを更新しました。
2017/04/24
発表リストを更新しました。
2017/04/24
写真館に、日本物理学会春季大会の発表の様子を掲載しました。